船宿にとっちゃガソリン値下げ関係ねぇ~!?
2008年04月11日高騰する燃料代に苦しむ船宿。大騒ぎだった暫定税率の期限切れによる恩恵はなかったようで…
集魚灯を使う夜のイカ釣りは、エンジンをかけっぱなしにするため燃料の消費はすさまじい。お客さんの少ない日は赤字覚悟で出船しているという船宿もある
ガソリン税などの暫定税率の期限が切れた4月1日、早くも値下げにふみ切った会社近くのガソリンスタンドには長蛇の列。さっそく給油ランプ点灯中の愛車にも、久々の「満タン!」をプレゼント。3月に比べレギュラー1リットルあたりが20円ほど安く、50リットルの給油で約1000円が財布に残る。安月給の身としては素直にうれしい。ここ数年、高騰する燃料代に悲鳴を上げていると聞く船宿にとっても、まさしく助け船!? なんて思っていたらどうも事情が違うらしい。
問題となった暫定税率は道路特定財源制度に絡んだもので、1974年度から上乗せされてきた税金。レギュラーやハイオクなどのガソリンには揮発油税と地方道路税がかかっており、その税額は合わせて1リットルあたり53.8円。そのうちの25.1円分が暫定税率として上乗せされていたわけ。
では遊漁船などの小型船舶に多く利用される軽油は? こちらは軽油引取税というガソリンとは別モノの税金で1リットルあたり32.1円かかっている。そのうち17.1円分が暫定税率で、4月1日の期限切れをもって引き下げられた。だったら船宿も燃料代が安く…とはならなかったと、和歌山県みなべ町で遊漁船への出張給油も行っているガソリンスタンド。道路特定財源制度というのは、自動車の利用者が道路の維持費や整備費を負担するもの。そのため、道路を利用しない船舶などに軽油を使用する場合、所定の手続き(非常に面倒くさいらしいが)をすれば軽油引取税が免除される制度になっており、船宿でも多く利用されている。だから、今回の期限切れにさらなる恩恵はなく、「あまり関係ない」と、同スタンドおよび周辺の船宿は口をそろえる。
それよりも、軽油そのものがまだ高騰中。「また今度7円、値上がりするって。平成15、16年から比べて倍、リッターほぼ100円」釣り客が1人や2人では燃料代だけで足が出てしまうとは福井県小浜で乗合船と仕立船を出す船宿。イカ釣りがメインで、集魚灯を使う夜釣りなら1回で300リットル以上の軽油を消費するため、「せめて5、6人乗ってもらわんと…」かといって人数が少ないからと断ると来てくれなくなり、料金を上げることもできないと、苦しい胸の内を明かしてくれた。季節は春も、船宿にとっちゃまだ少し冬が続きそう…?




