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木っ葉無視!水温高めの竹ヶ島 寒グレ前哨戦
投稿日:2009年12月18日
耳を澄ませばぴたりとわかる波具合。宍喰浦にて
こちらの釣果はタイトルカットにもなっている徳島市の松田憲治さんら2人のもの。写真に撮ったのは30~38cmの8尾で、これ以外にクーラーの中には27、28cmのグレ、アイゴが数尾入っていた
前線の通過で大荒れだった前日の波がどこまで落ちるかが心配だった12月12日の早朝5時半、まだ真っ暗な宍喰浦に打ち寄せる波の音でも聞いてやろうと車を路肩に寄せて耳を澄ませる。ん? おっ! あんまり聞こえませんがな砕波音。よかったよかった、北西風が早めに吹いて、南東からの波をぐっと押さえ込んでくれたみたい。途中、小松島のエサ店に並べられていた、かなりの量の解凍オキアミを見てふくらんだ海況の回復への期待は、これで確信に変わったのだった。
「朝になってみないとわからないけど、それでもよかったら」という前日の渡船店判断だったので、この日、ホームグラウンドである徳島県最南部の宍喰(ししくい)、長年お世話になっている浜部渡船に集まった釣り客は15人ほどと少なめだった。午前6時30分、渡船が水床湾を出る。まず渡船が向かうのは高知と県境になる竹ヶ島(たけがしま)。中マメに2人、四畳半に1人下ろして、その次の松の下で名前が呼ばれた。
「おお、久しぶり、この磯!」何年も上がってなかったような気がする。ほんとご無沙汰だったが、おかげで荷物を置いておく後方の安全地帯まで、釣り座からの磯歩きに四苦八苦。何せ、この磯も隣の四畳半も、冬場は丸一日、日が当たらないから岩がなかなか乾かない。さらにちょっと波があると飛沫(しぶき)をかぶるので表面は海苔でズルズル。ヨタヨタしながら荷物を運んでエサの段取りして、ふー暑っ! 竿を出す前にもう薄手のフリースを脱いでカッパの下は長袖Tシャツ1枚だけになる始末。日が当たらないのにこの陽気。よかった防寒着やんぺして。今シーズンは暖冬の予想だが本日は特別あたたかい。寒いよりはいいが、水温低下の遅れが気にかかる。12月中旬なのに、まだ21度もあるのだ。
ヒラソウダ…釣らぬカツオの皮算用
松の下。潮が下げ、波がなければもう一段下へ下りられる。写真のように前にのびず、右から左へ磯づたいのサラシはあまりよくない。冬は丸一日、日光が当たらず飛沫をかぶる岩は濡れたまま。上の足場は大丈夫だが、後方の岩を移動するときはスリップ転倒注意
その高水温の影響か、今シーズンの宍喰磯、竹ヶ島周りでシマアジやヒラソウダが多いらしい。シマアジは大きいもので40cm近くもあり宍喰では非常に珍しいのだ。本命のグレは前週からようやく型のよいものが上がり始めたところ。30cm前後を中心に12月6日には四畳半で46cmも上がっている。ただ木っ葉サイズもまだまだ多く、寒グレシーズン本番となるのは年末か、それとも年が明けてからか。水温が早く20度を割ってほしい。
「カツオ釣れたらクーラーの氷をふたり分一緒にして潮氷にしよか」「そやけど今晩、帰宅してから食べるのは時間的に無理やろ。一日置いたらあかんのじゃない?」「タタキにしておいたら明日でも大丈夫かな」などと、余計な心配をしつつ仕掛けの段取り終了。サラシが出ている右の釣り座、おなじみ相棒の木村さんがBのオモリでやってみるというので、サラシの影響を受けにくい左の釣り座の僕は00ウキにジンタン7号にした。足もとに集中的に打ち込むマキエには木っ葉グレやトウゴロウイワシがわんさか集まっている。ちょっと下にいる黄色っぽいのはバリコだろう。
松の下のグレは真っ直ぐのびる穏やかなサラシが吉
松の下から見て左手のほう、釣り人が2人竿を出しているのが中マメ。寒グレの好ポイントで割れ目部分から左の磯際に仕掛けを引きつけて釣るのがセオリー。下の写真は、低気圧のウネリがおさまって静かな宍喰の磯。松の下の高場から撮影した。遠くに見えるのが南割島やタナバエ、鈴バエなどの前磯
潮はゆっくり左。中マメの沖に向かって流れる。イサギにはよい潮だという記憶があるが、グレはどうだっけ? この潮に仕掛け流し込んでグレを釣ったことないような…。この松の下で良型のグレが入れ食いするときのパターンというのは、足もとからゆったりとした穏やかなサラシが真っ直ぐ沖にのび、そのサラシの切れ目で左右どちらからかの潮とのヨレができるときだ。そのヨレに仕掛けをなじませるとスッとウキが入る。
だが、この日のような右から左へ斜め横に出るサラシはよろしくない。サラシの方向の違いは波が入ってくる角度の違いだろう。磯後方の割れ目で飛沫が高く打ち上げるときは、サラシは前にのびないし、サラシが前にのびるときはドドーンという飛沫が打ち上がる音を聞いた記憶がないのだ。割れ目で波が「たっぽんたっぽん」という感じの音のときがいい。
タナを浅くしてマキエを合わせると手のひらサイズは釣れるが、それを繰り返して型のよいものを抜き出すという数打てば当たる的な釣りは、どうも好きになれないので、わざわざマキエと仕掛けの距離、タイミングをずらせて深めのタナを探る。「グレ釣りは3~4ヒロのウキ下をじわじわなじませていって、その下にいるグレを浮かせて釣るのがよろしいね」というのが我らの共通意見であるので、釣り方が非常に似通っている。情報交換なしで釣っていて、気づいてみれば同じような仕掛け、攻め方をしていることがよくある。結果、共倒れが多いのも事実だが。
30cmの口太と尾長で明晩のグレ鍋決定
上がウキ下4ヒロぐらいで食ってきた口太グレ30cm。まだ水温が高いので味はどうかと思ったが、内臓に脂肪が巻いたメタボグレで、鍋にしたらなかなかうまかった。次に釣った尾長グレ(下)も30cm。同じ長さなら口太よりも身が少ないのは尾長だからしょうがない。脂ののりはそれほどでもなかった(小さいからしょうがない)が、やっぱり口太も尾長もグレは鍋ネタによろしいですな
さて、その木っ葉無視作戦でまず僕の方に結果が出た。7時半ごろに仕掛けをオモリB仕様に変更、ウキ下4ヒロで10mほど沖。30cmの口太。明晩の鍋のネタ、半分ぐらい確保。次は8時45分ごろ、同サイズのグレだが今度は尾長。このとき仕掛けはオモリ2Bの仕掛けに変更していた。というわけで明日のグレ鍋確定。家族3人なのでこれで十分だ。さらに1時間後、今度は木村さん。右手のサラシの切れ目で34cmの口太。すでに25cmぐらいの塩焼きサイズは数尾キープしていたが、やっぱり30cmオーバーがないと釣果的にはさびしいもんね。
その後、納竿の午後3時までに竿を曲げてくれたのは木っ葉、バリコ、ヒブダイにサンノジ、イズスミで、外道でも期待していたシマアジにヒラソウダは気配なし。かなり沖の方でカツオらしきナブラが出たが、仕掛けが届くところまではやって来てくれなかった。
大バエの東では30~38cmを2人で8尾
相棒木村さんの34cm。この日の松の下の最長寸。右手のサラシの切れ目で食わせた。僕のグレとの4cm差は小さいようで、なかなかどうして…
とにかく潮の流れのおかしな日だった。右へ左へフラフラフラフラ。左方向、四畳半の方へ川のように流れていたのにエサを替えて振り込んだらもう止まっていたり。基本的には冬の徳島県南部ではよろしくない下り潮(蒲生田の方から室戸に向いて流れる潮)基調だったようで、牟岐の方の釣果もぱっとしなかったらしい。それに前日、前々日とよく降った雨のせいで水潮気味だったのかもしれない。潮の色がなんとなく冴えない感じだった、そういえば。
そんなわけで、この日は全般に釣果はよくなかったが、大バエの東で竿を出した徳島市の松田憲治さんら2人は30~38cmを8尾と納得の釣り。潮はやはりフラフラと安定しなかったのだそう。型のよいものが釣れたのは松の下ではさっぱりウキに反応が出なくなったお昼を回ってからという。
貧果ではあったが、寒さに凍えることもなく、風に吹かれてつらい思いをするわけでもなく、大波に肝を潰すこともなく、渡船終了の時間まできっちり竿を出せたことに一応は満足。磯釣りは常にこうありたいものだ。安全第一だもんね。欲をいえば本年の竿納めにもう一度釣りに行きたいけど、無理っぽいなあ…。
(高崎冬樹:EEL)
木っ葉無視!水温高めの竹ヶ島 寒グレ前哨戦 おわり
宍喰(徳島県海陽町)
【交通】宍喰へは、神戸淡路鳴門自動車の鳴門インターを出て国道11号および国道55号を南下。徳島市から約100kmで宍喰町に入る。宍喰大橋を渡ったところ、喫茶「ひこうせん」手前の道を右折、すぐ下の道をまた右折し約200m、元水床旅館跡を左折して下ったところが浜部渡船
元祖海賊料理の店!?
宍喰の磯渡しでいつもお世話になっている浜部渡船(TEL0884-76-2707)では、元祖海賊料理の店も営業中。焼き物(イセエビ、サザエ、ヒオウギ貝、大アサリ)、刺身(アワビ、サザエ、季節の魚)、ナガレコの煮付け、味噌汁、ご飯付きの海賊セットが1人前5000円。浮き座敷でいただける。メニューの内容は季節によって変動があるで要確認
当日のフカセ釣り仕掛け
タックルはがま磯アテンダー1.5号5.3mにシマノ・BB-X TYPE1/2500のセット。道糸はナイロン1.7号で、ハリスはYGFよつあみ・海藻ハリス1.5号を2~3ヒロ。ハリはオーナーばり・速攻グレ6号。メインに使ったウキはプロ山元W-18のSR(スモールとレギュラー中間のボディー)サイズ。オモリ負荷は00、G2、B、2Bなどを使い分けた







