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好調続く大阪湾 タチウオ乗り合い 気軽に型も数も

投稿日:2008年08月11日

好調続く大阪湾 タチウオ乗り合い 気軽に型も数も

3年ごとの当たり年!? なぜだか好調サイズもいい年は楽しめるだけ楽しむのが正解!

上はこの日の最長寸となった物井さんの104cm。縦... 上はこの日の最長寸となった物井さんの104cm。縦の写真は午前中ずっと太陽が照りつけた右舷でがんばった志田さん、左は左舷トモの木本さんと胴の間に入った荒野さん

「テンヤをのませるわけやないからね。タチウオは掛け合わせの釣りですわ。アタリがあったらどんどん合わせていかんと」ほら、あの人みたいにと菊川船長が指す左舷ではまた一本、ギラギラとまぶしい光を放つタチウオが船内におどり込むところだった。釣り手は泉佐野市の物井茂さん。クーラーに収まったタチウオはとっくに二ケタに達している。

好調が続く大阪湾のタチウオ。今シーズンは型がいい。「夏の間は数は出ても小さいのが多いもんやけどね、今年はわりとマシなんがそろいますわ」ちょっとそれ測ってみよか、と今度は右舷で竿を曲げた泉佐野市の志田清春さんに声をかけ、取り込んだタチウオをデッキに置いてメジャーを当てる。93cm。これぐらいのやつが多いね、といいながら魚ばさみでつかみ、クーラーにしまおうとすると「船長、ちゃんとシッポの先まで測ってくれたやろね」と陽気なツッコミが入った。

今シーズンの大阪湾にはイワシやアジなどのエサが際だって豊富なのかというと、そうでもないという。水温や潮の動きといったコンディションも例年とそう変わらない。特に目立った要因は思い当たらないが、7月初旬からタチウオの食いは好調を持続している。「だいたい3年ごとぐらいにええ年があるね」そんなシーズンは終盤までコンスタントに食い続くと船長はいう。当たり年だ。すばらしい。そういうことなら、なんにも思い悩む必要がない。ただ船に乗って、楽しく釣ればいいのだ。

乗船は12人までで釣り座は選び放題。いつもぶっちぎりの名人のお隣は避けた方がいい!?

この日も猛暑。沖に出ても風もナシ。日差しが痛いほど... この日も猛暑。沖に出ても風もナシ。日差しが痛いほどだったがそんな暑さもまた悪くなかったりして。アタリの数ほど掛からないタチウオ釣りはアツい釣りですから!

8月8日金曜日。「船は6時半に出ます。6時ごろに着いといてくださいねー」菊川渡船の予約受け付けは奥さんの友愛(ともえ)さんの役目。はきはきと明るい電話の指示通り泉佐野食品コンビナートに着いてみると、乗船場では3人が代わるがわる持参のクーラーにサービスの氷を詰めているところだった。上記志田さんと同じく泉佐野市の木本貴典さん、貝塚市の荒野洋史さん。しばらくして物井さんが到着し、予約の全員がそろった。

船内の釣り座は先着順で好きなところに取るシステム。両舷とも、各釣り座には竿受けが備え付けてある。その間隔を広く取ってあるのが菊川渡船の特徴で、この船では20人の定員に対して釣り客は12人までと決めている。「ぎゅう詰めに乗せへんからね。隣を気にせずゆったり釣れるのがええんですわ」という常連の荒野さんに、「いやあんた、今日の釣り座は隣が気になるやろ」と声がかかる。「うわ。ほんまやー」どっと笑いが起こったのは、隣のその人が常連のなかでもピカイチの腕を誇る物井さんだったから。「いっつも竿頭や。ぼくらの倍釣るで」と全員が認めるスゴ腕に、隣でポンポン釣られたら、気になって仕方ないだろうっちゅう話だったのだ。

「いっぱい釣っといでよー」友愛さんの元気な声に送られて定刻に桟橋を離れた船は30分足らずで神戸沖に着いた。「やってください。63mです」水深を告げる船長の合図でいっせいにテンヤが下りてゆく。いきなり竿を曲げたのが、お気に入りだという左舷トモに釣り座を取った木本さんだった。「底に着いてすぐや。今日はええ感じやなあ」顔をほころばせ電動リールのレバーを倒す。竿を腰だめにして、タチウオの突っ込みをいなす。ポンポンポンと立て続けに3本を取り込んだ。

常に手持ちで誘い上げ。落ち込みのアタリも読み取れれば竿頭も夢じゃない!?

常連たちも認める名手、物井さんの釣り姿。脇で固定し... 常連たちも認める名手、物井さんの釣り姿。脇で固定したロッドを節を付けてしゃくり上げる独特のスタイルで次から次にアタリを出させ、指3本程度の小さいものは放流しながら断トツの24本だった

「慣れてない人は小潮回りを選んで来てほしい。潮が小さいほど釣りやすいからね。タチウオは速い潮は嫌うんよ。1ノットまでの潮が食いもええし、釣りやすい」と船長はいう。1ノットは人がふつうに歩く速度の半分以下のトロトロ流れである。これが2ノット以上になると食いも落ちるしオマツリが頻発する。菊川渡船では、使用テンヤは30号に統一している。夏場のポイントは比較的浅い水深60~70mラインが中心だが、潮が速いとその着底をうっかり見逃してしまうことがある。船が流れるにつれどんどんラインが出ていき、潮下の仕掛けに絡む。船長のマイクをよく聞き、リールのカウンターをチェックしつつ、スプールの回転がふっとゆるむ瞬間を見逃さないことは、この釣りの大事な基本ですね。

テンヤの着底を確認したら即座にリールを巻き、誘い上げをスタートする。底から15mまでの範囲を繰り返し探るのだが、この間竿は水平に構えたまま動かさず、ゆっくりリールを巻くのが昔から大阪湾では定番とされてきたスタイルだ。ときおり大きなあおりを入れてテンヤを踊らせる。ゆっくりゆっくり巻き上げてくるなかでコツン、コツンからゴツゴツゴツへ、次第に大きく力強くなるアタリにアワセのタイミングをはかるというのがセオリーだが、いつもブッちぎりのトップという物井さんの釣り方は、それとはずいぶん違った。常に手持ちの竿が誘い上げの主役なのだ。

「ぼくは、誘うて誘うて釣るねん。やっぱりアタリの数が違うわなあ」竿尻を脇で固定して終始スタンディング。水平の位置からグイ、グイ、グイと節を付け3回しゃくるとリールは顔の横までくる。ゆっくり竿先を下ろしつつその分のラインを巻き取る。水平に戻ったところでピタリと数秒止め、またグイ、グイ、グイ。アタリは主にテンヤを止めた瞬間に出るが、しゃくり上げたテンヤが落ち込むときにも食ってくる。竿を持つ腕には伝わらない、そんなアタリもラインの動きで読み、即座に掛け合わせにいく。「ラインを見とったらわかるがな」と物井さんはいい、「それがわからんちゅうねん」とお隣の荒野さんは苦笑する。どんなベテランも百発百中というわけにはいかないテンヤ釣り。釣果を伸ばす最大のコツはアタリの数を増やすこと、と納得もいくが、それを見極める目を養うには相当修行を積まなきゃなりません。

正午に沖揚がり。竿頭はやっぱり物井さん。時折まじった70cm級の小物は海へ返し、クーラーに収まったタチウオは24尾。最大は104cmの良型だった。「ほらね、これやから」というほかの3人はちょうど半分の11匹、12匹、12匹…って、それだけ釣れれば十分ですやん!

好調続く大阪湾 タチウオ乗り合い 気軽に型も数も おわり

出船港詳細
出船港

泉佐野食品コンビナート港


【交通】阪神高速湾岸線泉佐野北インターを下りてすぐの住吉町の信号を右折、突き当たりの信号をもう一度右折して一つ目の信号を左折。左手に港内への入り口がある。菊川渡船乗船場は港内右手奥

タックル詳細
タックル

手持ちがなくても貸し道具でOK

手持ちがなくても貸し道具でOK

この日乗り合わせた4人のうち3人が使っていたロッドがアルファタックルのショートアームZ。全長1.8mのショートロッドは終始手持ちでしゃくる釣りにちょうどいいという物井さんは80号を、志田さんと木本さんは60号を使っていた。その3人はいずれも電動リールで順にダイワ精工・シーボーグ150S、シマノ・電動丸1000H、ダイワ・シーボーグ300FBでラインはPE3号。残る荒野さんは竿が30号、2.7mの中通しでリールはPE2号を巻いたアルファタックル・ニューベンチャー100だった。ラインの号数(PE3号まで)とテンヤの重さ(30号)をそろえておけば、自分の釣り方に合わせて好きなタックルを持ち込めばいい乗合船の釣りだが、手持ちがなくても大丈夫。船に用意の貸し道具を使えばいい。竿とリールのセットでレンタル料は1000円。当然菊川渡船での釣りに使いやすいものがセレクトされているわけで、この釣りに慣れてきてからマイタックルの購入を考えても遅くはないのだ。予約時に「レンタル利用」と伝えておくこと。テンヤは1個500円で購入でき、ケミカルライトはサービスで付く

釣り船詳細
釣り船

阪神高速湾岸線で楽々アクセス

阪神高速湾岸線で楽々アクセス

阪神高速湾岸線泉佐野北インターを下りてすぐ。乗船場の目の前まで車を乗り入れられる菊川渡船(TEL090・7346・2966)はたいへんアクセスが楽な釣り船だ。穏和な菊川隆司船長と、しゃきしゃきっと明るく元気な友愛さんがアットホームなムードで迎えてくれる。本文の通り、この船ではお客にゆったりと釣りを楽しんでもらうため、釣り座の間隔を広くとっている。乗船は12人までと決めているので、釣行の際は予約が必要だ。前夜9時までに上記番号まで問い合わせを。タチウオ釣りの乗船料は7000円(女性は6000円)でエサ、氷、ケミカルライト付き。朝の受け付けで乗船名簿に記入後支払う。船内の釣り座は先着順に自由に決めてよい。また、菊川渡船では泉佐野一文字への渡船も行っている。料金は大人1800円、中学生900円、小学生700円。いまはタコジグで500gからキロ近いマダコがうまくすると20パイも釣れていたりして、こちらもけっこうソソられる。落とし込みのチヌ、サビキで小アジ、投げでキスと波止釣りも夏真っ盛りだ

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