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短竿とカキエサでしまなみ海道のチヌ/伝統かぶせ釣り
投稿日:2008年04月22日
前線は南から。しまなみ海道沿いはチヌの好ポイントが目白押し
この日のポイントは上弓削港右手の波止の先端付近。チヌはほぼ1年中狙える好釣り場でフカセ釣りの人はたいてい波返しの上から竿を出している。10時過ぎからの1時間ほどの間に立て続けに釣れたチヌは44cmと36cm。コブダイもかぶせ釣りのターゲットだ
尾道市と今治市を結ぶしまなみ海道一帯のチヌは、愛媛県側から徐々に釣れ始め、例年は3月下旬ごろからピークを迎える。今年はスタートがやや遅れているが、生口島(いくちじま)の名荷(みょうが)港や垂水港などの好釣り場では、良型のチヌがぼつぼつ上がっているようだ。チヌ前線は徐々に北上して、ゴールデンウィークごろには本土側の尾道・福山方面でもピークを迎える。今回釣行した弓削島(ゆげしま)へのアクセスは、しまなみ海道を因島(いんのしま)北インターで降り、因島南端の家老渡(かろうと)港からフェリー(30分おきに往復している)に乗れば5~6分で到着する。普通車だと道路代とフェリー代で往復4000円強が必要だが、釣り人が少なく場荒れしていないため、50cm級の大型チヌが期待できる。筆者は昨年の11月に、今回と同じ釣り場で52cmのチヌをキャッチしている。
4月19日(土)、6時40分発の朝一番のフェリーで、弓削島・上弓削港へ。釣り場は、フェリーが着く港内の右手の波止だ。この波止には岡山県方面からもフカセ釣りやダンゴ釣りの常連客が訪れるが、この日は少し時期が早いせいか、先客は一人もいなかった。一番釣りやすいフラットな波止先端部へ荷物を運び、広島地方独特の伝統釣法・カキのかぶせ釣りのタックルを準備した。当日は満潮が午前10時半ごろの大潮。昼ごろのフェリーで帰る予定なので、満ち上がりから下げ始めまでを釣ることになる。この波止のベストの時合いは、満潮からの下げ始め。10時過ぎごろからがチャンスと予想した。
風がやや強いが、釣りにくいほどでもない。この波止の水深は、かぶせ釣りには適度な約7~8m。潮は流れたり止まったりするが、釣り座から沖へ向けて流れる潮でアタリが出ることが多い。
殻の重みで沈めるカキ。フグのエサ取りが止まず厳しい状況に…
サシエのカキは、ピンポン玉からにぎり寿司程度のサイズのものが扱いやすい。殻を割る面積は、エサ取りの程度に応じて大きくしたり小さくしたりする
かぶせ釣りは基本的に竿・糸・ハリだけのシンプルな仕掛けを使い、オモリは使用しない。サシエのカキの殻を半分割って、中の身にハリを刺し込み、足元または沖へ投げ入れる。殻がオモリ代わりとなってサシエが沈み、着底すると魚が寄って来てカキの身をついばむ。多くの魚はエサを吸ったり吐いたりして食べる習性があるので、エサを吸い込んだ瞬間に竿先に出るアタリに素早く反応して、大きく、かつ鋭い合わせを入れる。アタリは繊細なので、穂先の柔らかいイカダ竿を使うのが常道だ。
カキを少し砕いて撒き、7時過ぎから釣りを開始。第1投からフグのアタリが出て、底に着くか着かないかのうちにエサがなくなってしまう。オモリがないので、エサを取られると糸のテンションがなくなり穂先が「フッ」と浮き上がる。開始直後から百発百中でフグが当たり、時間だけが過ぎていく。厳しい状況だ。波止からのかぶせ釣りでは、チヌは7~8m以上の沖目で当たることが多い。しかしこの日はサシエを沖へ投げるほどフグが多く、カキの消耗が激しい。エサ取りが多いときは殻の端を割ってカキの身の露出面積を小さくするが、それでもすぐにエサを取られてしまう。
数え切れないほどのフグを釣り上げてはリリースする繰り返しで、いささか緊張の糸も切れかけたころ、地元の常連さんが投げ竿を持って現れた。きのうの夕方掘ったエサ(岩虫)を使ってカレイを狙うそうだ。この波止に来るたびに出会う顔見知りの常連さんだったので、しばらく釣りの手を休めて雑談した。釣り座を休ませれば、多少でもフグが散るかもしれない。時計は9時半を回っており、まもなく満潮が近い。
愛媛県弓削島・上弓削港
注
は、釣り場のポイントを指すものではありません。
カキのかぶせ釣り仕掛け
かぶせ釣りの原点は「手釣り」だが、波止から釣る場合は足元の岸壁にラインが当たるのを防ぐために竿を使う。素早い合わせが必要なので、竿は長くても2m程度まで。基本的に竿は常時手持ちで釣るので、タックル全体の重量も考慮しよう。道糸とハリスは、直結するよりもサルカンをはさむ方が結節強度が大きい。ハリスやハリの号数は各人にこだわりがあるので、試行錯誤しながら自分にしっくりくるサイズを見つけるのがよいだろう
波止に自生するカキを自分で採取
この釣りのエサとなるカキは、自分で調達することができる。波止や河口付近の石垣など、干潮時にカキが露出する場所を探してみよう。カキを採るのに必要な道具は、軍手(足をすべらせてカキの上に素手をつくと大ケガをするので必ず着用すること)・ポリバケツ・カナヅチ・釘抜き。岩にはり付いているカキを、カナヅチで叩いたり、釘抜きを使って引きはがしたりして採取する。量の目安は、大き目のポリバケツ1杯程度が半日分







